みゃんのブログ

マイペースB型女子。偏食(肉好き)。マーケティング好き。ビジネスモデルや事業戦略の分析から実践へ。

起業への「情熱」か?利益に対する「戦略」か?

続々と世に輩出され話題性も去ることながら、他社には真似できない独自のビジネスモデルなど、Webサービスをいろいろとリサーチするとおもしろいです。

特にそのWebサービスの経営者の人柄やサービスリリースの背景などが興味深いので、ちょっと個人的に2社紹介したいと思います。

   

Wantedly(ウォンテッドリー)

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「人のつながりで新たな環境開拓を目的としたソーシャル・リクルーティング・サービス」

 ウォンテッドリー株式会社  代表取締役社長CEO  仲暁子

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1984年千葉県生まれ。京都大学経済学部卒業後、ゴールドマン・サックス証券に入社。退社後にFacebook Japanに初期メンバーとして参画したのち、2010年、現ウォンテッドリー株式会社を設立。「はたらく」を面白くする、シゴト充実化プラットフォームのWantedly(ウォンテッドリー)を開発し、2012年に公式リリースを果たす。人と人とがつながることにより、個人の可能性を最大限に広げるサービス作りに取り組んでいる。
出典:ビジョナリー

 

ウォンテッドリーのビジネスモデルとしては、求人掲載料を企業から徴収することで収益を出しているよう。従来の求人広告と同様と思われます。

掲載企業がスタートアップやベンチャーが多いので、価値観の共有を目的としたチーム参画者が集めやすいというのが特長ではないでしょうか。

 

ちなみに、第3期決算公告(2013年8月期)を見てみると

資本金1.21億円 資本剰余金1.15億円 利益剰余金-1988万円 当期純損失522万円
※2013.11.28官報より

まだ黒字化はしていないものの3年以内に9割が潰れていくベンチャー企業では、4年目を迎えたウォンテッドリーはまだまだ上昇傾向。

一部ではベンチャー企業なのにオフィスが大きすぎるとの声があるようですが、今後の運営拡大を見込んだ投資ともとれます。仲氏は使うところにはとことん使う派なんですかね。

おそらく現時点でウォンテッドリーが注目を集めているのは、ベンチャーキャピタリストから資本金1.21億円を調達した仲氏の牽引力とそれに付随した経歴でしょう。

 

「誰しも最初から情熱を注げるものを持っているわけではない。目の前のことに全力で取り組み、ダメなら次。」

仲氏の起業への情熱はここにあると言っても過言ではないです。

「好きなことを仕事にする」を諦めずに探し求める仲氏の姿が、まさにサービスに反映されていると感じます。

 

 

Antenna(アンテナ)

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「厳選されたメディア記事から自分好みの話題を見つけられるキュレーションマガジン」

株式会社 グライダーアソシエイツ  代表取締役社長CEO  杉本哲哉

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1967年神奈川県生まれ。早稲田大学社会科学部を卒業後、株式会社リクルートに入社。求人情報誌営業部、財務部、新規事業開発室を経て、 2000年1月、株式会社マクロミルを設立。代表取締役社長に就任。 06年、取締役ファウンダーに就任し、 07年からは早稲田大学ビジネススクール(大学院)にて招聘講師(現任)を担当。 08年4月、経済同友会幹事に就任。09年7月、代表取締役会長兼社長に就任、『再ベンチャー宣言』を掲げて代表復帰。
出典:Good find

 

アンテナのビジネスモデルとしては、企業からの広告料(パッケージ販売等)を徴収することで収益を出しています。メディア記事と記事体広告をシームレスに発信しているので広告に違和感のないインターフェイス。キュレーションマガジンでありながら、ECサービスとしてショッピングも開始しています。

 杉本氏が重要視する企業構造として、まず利益を出そうとする「コスト管理」。次に「利益が出る仕組みを作ること」。そして「ブランディング」と言います。既にブランド力のあるものはそれだけで買う人もいるのです。

 経常利益率30%という高い利益率を出すことにこだわり注力する杉本氏。

 

絶対的な判断基準は「採算性」

採算性を度外視している企業は大手1社か2社だそうです。資本も少ない中、生き残っていくためには「赤字になる商品をつくらない」という徹底的に無駄を省いた上で、営業力を伸ばす。

実に合理的で緻密。

関係ないですが、杉本氏は小学生時代はやんちゃでスーパー勉強のできる少年だったようです。笑

ちなみにアンテナの出資は同じく杉本氏が代表を務める株式会社 マイクロミルからの資金調達です。

 

 

 

まだまだリサーチすると「こんな人がつくっていたのか。」「こんなチームで運営していたのか。」と発見が多く、勉強になりおもしろいです。

その経営者が何を重要視しているのか。

きっとそれが「その人にしかできないビジネス」になるんですね。